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コレはあなたの町にいくつ残っていますか?

こんにちは。
地域おこし協力隊のヤマグチです。

丸型ポストや丸ポストなどと呼ばれるコレ。

出典:郵政博物館

正式名称は「郵便差出箱1号(丸型)」と呼ぶそうです。

以前旅館の社長さんから「丸ポストを撤去しちゃうっていうからうちに置いてもらったんだよ」とお話を伺ったことがありました。

「次のnoteネタは何にしようかなー」と考えていた時に思い出したこのお話。
——もしかして丸ポストって結構人気なのでは?
そう思ってしまったら見過ごす手はありません。
田上町の丸ポストを巡り、無事制覇したことをここに報告します。

皆さんの町に丸ポストはいくつ残っていますか?
少しでも気になった方は今週末、ぜひ丸ポスト巡りをご検討ください。
やってみると思っていた以上に楽しかったです。
(全国のポストをまとめたサイト「ポストマップ」もご紹介しています)

丸型ポストの歴史

「郵便差出箱1号(丸型)」通称「丸ポスト」は昭和24(1949)年から実用化されました。

郵便差出箱1号(丸型)
昭和20(1945)年に終戦を迎え、物資の入手が軌道に乗るようになった昭和24(1949)年から新しい鉄製ポストとして実用化されました。
昭和24(1949)年〜
本体:高さ135cm 直径40cm
根石:高さ20cm 直径60cm

出典:郵政博物館

道の邪魔にならないようにと「丸型」、そして目立つようにと「赤色」になったそうです。至極シンプルで分かりやすい理由。

最新のデータは見つけられませんでしたが、wikiによると2013年時点で全国に約5,600本が稼働中だったとのこと。減ることはあっても増えることはないと思うので、今はもっと減っているでしょうね。

ちなみに現在よく見る四角型のポストの正式名称は「郵便差出箱14号」ということで丸ポストから数えて14代目。結局たくさん入って集めやすい四角型に落ち着いたようです。
個人的予想としては15代目以降もう少し小型化していくと見てますが皆さんはどう思いますか?

出典:郵政博物館


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根強い人気の丸ポスト

たまに見かけはするが数は多くない丸ポスト。
そんな希少性もあってか、まだまだ根強い人気があるようです。

Instagramでは「#丸ポスト」「#丸型ポスト」「#丸型ポストがある風景」など多数のハッシュタグがヒットします。

あのかわいらしいフォルムとレトロな雰囲気。
写真好きの心を揺さぶるものがあるのは納得です。

「#丸ポスト」の投稿は約1.1万件も

丸ポストを主役にしたイベントを実施している地域もありました。
尼崎市周辺では「丸型ポストフェスティバル」なるものを昨年2021年に開催。
グッズ販売はもちろん、テーマソングも制作されていました。
シャチホコの乗った丸ポストは中々のインパクトです。

出典:丸型ポストフェスティバル2021


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田上町の丸ポスト巡りへ ~導入~

丸ポスト巡りに行こうと決めた翌日。
天気も良く絶好の丸ポスト日和だなと思ったはよいが、問題はその場所です。

記憶にある町内の丸ポストの位置は2カ所だけ。
他にはどこにあるのか、そもそもいくつあるのかが分かりません。

しかし不安はありませんでした。
なぜなら私たちの町には「郵便局」があるからです。
ポストと言ったら郵便局。これ自明の理。
さすがに「秘密です。教えません」とはならないはずとさっそく突撃。

「申し訳ございません。わたくしたちでは完全に把握はしていないもので……」
まさかの回答でした。
郵便局が丸ポストの位置も数もわからない?嘘でしょ?

しかし説明を聞いて多少納得。
まず、すべての郵便局が集荷をしているわけではないこと。
ヤマグチが突撃した郵便局は集荷をしていない支店でした。
そして集荷をしている郵便局でも集荷担当の方々に聞かないと分からないとのこと。
てっきり「集荷ポストリスト」みたいなので調べられるものと思ったらそうではないようです。

担当してくださった方が把握している情報は教えていただき、最後には「撮影がんばってください」と激励も頂戴したものの、スタートで大きくつまづきました。

こうなったらネットの力です。検索するとやはりヒット。

ポストマップ

全国の郵便ポストが載っているという「ポストマップ」。
こちらの情報フル活用でようやく丸ポスト巡りがスタートしました。


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田上町の丸ポスト巡りへ ~本編~

郵便局で伺った情報とヤマグチの記憶、そしてポストマップによる情報を合わせると、田上町にある丸ポストは5カ所の予想。

「予想」と書いたのはポストマップの情報が古かったり、画像なしだったりと一部欠けているため。
とにかくまずは確実なところから巡っていきます。

まず1本目。
肩身狭そうにたたずむ丸ポスト。
若干左に傾いているのがまた哀愁を感じてGoodです。

2本目。
駅前の分かりやすい丸ポスト。
駅を見守るように置かれたこの子はきっと何万、何十万人という人たちを見送ったことでしょう。

3本目。
と、ここで問題が。

ポストマップに掲載された丸ポストがありません。
お寺さんの近くにあるらしいそのポストの画像はまさしく丸ポスト。
しかく地図上の場所には隣に立った石碑すらも見当たらず……

確かに掲載情報の日付はかなり古く、この地域自体も綺麗に区画整備された感じが見受けられます。これは怪しい……

ひとまずお寺を見学しつつ次の丸ポストへ。

素敵なお地蔵さんにご挨拶

改めて3本目。
旅館の敷地内にある丸ポスト。
冒頭でも書きましたが、撤去される予定だったところを移設したという代物です。

ここで偶然旅館の社長さんに遭遇。
「おー丸ポスト撮りに来たの?」と声をかけて頂き、丸ポストトーク。

「これは昔温泉街だったところにあったのを移設したんだよ。人通りも減ってもう1日1通とかで撤去されるところだったから」

ここで話が繋がりました。
先程見つからなかったお寺付近がまさに旧温泉街。そこの丸ポストがこちらに移設されていたというオチ。それは見つからないはずです。

モヤモヤがすぐに解消して気持ちよく「最後の」丸ポストへ。
なんと社長さんは郵便局でもわからなかった丸ポストの数、場所を全て把握されていました。
田上町の丸ポストは全部で4カ所。次が最後の丸ポストとなります。

ラスト4本目。
ほぼ民家の敷地内といってもよい場所にポツリとたたずむ丸ポスト。
これにてわが町の丸ポスト、コンプリートです!


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最後に

東京23区内にはわずか5本しか残っていないという丸ポスト(2013年時点)。
逆に兵庫県の芦屋市では、市の半数以上が丸ポストで17本もあるというから不思議。

皆さんの地域にも実は意外と身近なところに残っているかもしれません。
まずはポストマップを覗いてみてはいかがでしょうか。掲載情報は誰でも投稿できるのでぜひ。ヤマグチみたいな人がきっと喜ぶはずです。

今回は、田上町にもまだ多く残る丸ポスト巡りをした様子をまとめてみました。引き続き、ヤマグチが得たモノ・コト・ヒトを少しづつ発信、共有していこうと思います。

何かひっかかった部分が少しでもあれば、他の記事や町のHP・SNSなども覗いて頂けたら幸いです。

田上町について、お時間を割いて下さりありがとうございました。
地域おこし協力隊のヤマグチがお届けしました。

今回お世話になった方
【ホテル小柳】
https://www.oyanagi.co.jp/

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