34年間、里芋の一番おいしい部分を知らなかった話
こんにちは。
田上町地域おこし協力隊のヤマグチです。
先日、農家さんからお声がけ頂き、里芋の出荷工程を体験させて頂きました。
一般的に収穫は秋から晩秋にかけて行うそうですが、収穫後も貯蔵している里芋があるとのこと。
里芋は田舎の実家でも育てていなかったので、店頭に並ぶ姿は知っていても、収穫からの行程は「?」でした。
そもそも体験するほどの行程があることも知らず……
「親芋」「子芋」「孫芋」
これ、ご存知でしょうか?
スーパーなどで売っている里芋は「子芋」か「孫芋」と呼ばれる部分だそうです。
つまり「親芋」さんとはヤマグチも初対面。
しかし後日食べてみると、最終的に「うまっ」となったのは……
そうです。
その「親芋」さんでした。
収穫体験
「金曜空いてる?里芋の体験できるけど来る?」
「行きます!」
見ず知らずの移住者なのに、こんな風に声をかけてもらえる。
地域おこし協力隊になって良かったと思う瞬間です。
当日現場に向かうと、案内されたのは大きなビニールハウス。
「採った里芋はここで保存してる。里芋は温度低いところだと腐っちゃうから」
見せて頂いたのは大量のもみ殻が入った箱。
「じゃあここにある里芋を、こんな感じでポキポキ割って箱に入れてってね」
店頭に並んだ里芋とはとても似つかない大きな土の塊を用意してもらい、作業スタート。
収穫直後の里芋は大小様々な大きさの里芋が一つ一つ繋がって塊になっていました。
ここから一つ一つ、手で体重をかけて「ポキッ」っと折る。
これでようやくスーパーで見る里芋に変身です。
・・・
子孫繫栄の縁起物
「里芋はね、子孫繫栄の縁起物なんだよ。ほら、こうやって親、子、孫って繋がっていってるでしょ?」
「だから親芋、子芋、孫芋って呼んでる。それで基本出荷するのは子芋と孫芋」
そういって見せてくれたのは、あの塊から綺麗に土だけ取った里芋の集合体。
この塊の中心にあるのが、こぶしサイズの大きな親芋。
ただ品種にもよるそうですが、残念ながら親芋は子芋、孫芋に比べて固いので普段出荷はされないそう。
もちろん食べられないわけではないとのことで「親芋も持ってく?」との申し出に「持っていきます!」と即答しました。
・・・
「親芋カレー」が大当たり
体験させてもらった上に、箱いっぱいの里芋(親芋入り)を頂いて帰宅。
本当にありがたい限りです。
大量の里芋が突然来たので、奥さんには一瞬「うっ」という反応はされましたが、煮物、ポテトサラダ、汁物、フライド里芋などいろいろな料理を作ってくれました。
そして中でもヤマグチ的大ヒットは親芋で作ったカレー!
親芋の固さを上手く活かせないかと、サイコロ状に小さく切ってジャガイモの代わりにカレーに投入。
これが歯ごたえも絶妙で、非常にカレーに合う。
カレーにはお肉、にんじん、たまねぎ、じゃがいも?
いやいや。
カレーにはお肉、にんじん、たまねぎ、親芋。
これで決まりです。
親芋を手に入れた方は是非一度お試しください。
・・・
まとめ
たかが里芋。されど里芋。
まだまだ世の中知らないことだらけだと、改めて痛感しました。
この田上町に移住しなければ、そして地域おこし協力隊にならなければ得られなかった、体験や景色に毎日出会います。
里芋も、そんな出会いの一つでした。
実際に体験しないと伝わらないこともたくさんあると思いますが、引き続き、ヤマグチが得たモノ・コト・ヒトを少しづつ発信、共有していきます。
何かひっかかった部分が少しでもあれば、他の記事や町のHP、SNSなども覗いて頂けたら幸いです。
田上町について、お時間を割いて下さりありがとうございました。
地域おこし協力隊のヤマグチがお届けしました。(親芋カレーぜひ)