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これは味噌を作るのに使う機械です ~味噌作りの見学にお呼ばれした日~

こんにちは。
地域おこし協力隊のヤマグチです。

直売所の組合長さんからお誘いを受け、味噌作りを見学させていただきました。

正直、ヤマグチの祖父母も味噌は作っていました。
しかし、工程が全く分かりません。20年弱は実家でその味噌を食べていたはずなのに。

「大豆をあれして樽に入れて、ねぇ?」くらいのワードしか出てこない。

お恥ずかしいかぎりです……

そんなヤマグチも、ついに味噌づくりの工程を把握いたしましたので、ご紹介しようと思います。

詳しいレシピや、ご家庭で再現できるような情報は、載せておりません。
昔ながらの作り方や道具、伺ったお話などを中心にお伝えします。

ネットで検索しただけじゃ得られないことが、この日はたくさんあったように思います。

あ、トップ画像は「味噌切機」という大豆をつぶす機械です。
動く様子の動画も載せましたので、せっかちな方は目次からどうぞ。

step1【ゆでる】五右衛門風呂の釜

まずは大豆を茹でます。

現地に到着すると、すでに大豆のいい香りがしていました。
そして早速目に入ったのは大きな釜。
大人でも余裕で浸かれそうなサイズです。まるで五右衛門風呂。

早朝から薪をくべて煮立たせていたそう

「今日はよろしくお願いします!釜おっきいですねー。」

「いやいや、これなんか一番小さいやつだよ。」

この釜は大中小で言うと”小”だそうです。
ぜひ”大”を見てみたかったところですが、すでに残っている釜はこれ一つとのこと。残念。

使う大豆は「里のほほえみ」という品種。もちろん田上産のものです。
聞くと大豆は茹でるとほぼ倍の量になるそう。
貼ってあるメモには「大豆15kg」の文字が見えたので、倍になったら30kg。
それはたしかにこのサイズの釜がいるなと納得です。

「里のほほえみ」すてきな名前です

煮えたら穴の空いた柄杓ですくって取り出します。

このままポン酢などをかけて食べてもおいしいらしい


・・・

step2【つぶす】味噌切機の登場

次に大豆をつぶします。

冒頭に書いたように、ここで「味噌切機」の登場です。

下のモーターが回り入れた大豆をつぶして押し出す
構造は単純です

軽快なモーター音を鳴らしながら、つぶされた大豆たちがどんどん押し出されてきます。

百聞は一見に如かず。ぜひ動画でもご覧ください。

つぶし終えた大豆たち

写真を撮りながら「かっこいいすね!」「しぶいすねー!」と連呼していたヤマグチに、農家さんは苦笑いでした。
昔から使われていた道具たちが、現役で活躍している姿を見ると、すごく熱いものを感じます。

この味噌切機の他にも、相当使い込まれたであろう、はかりもありました。こちらもやっぱりかっこいい。機械や道具の一番のメンテナンスは、使ってやることだなと改めて感じます。

おもりの単位は「貫」

数年で使い捨てられていく今のモノにはない、ただ「古い」とも違う、なんとも言えない雰囲気を感じました。


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step3【混ぜる】麹はもちろんコシヒカリ

次に、つぶした大豆に麹と塩を入れて混ぜます。

使う麹はもちろん田上産のコシヒカリ。オール田上産の味噌。楽しみです。(塩は市販のものを入れていましたがそこはご愛敬)

お父さん「この混ぜるのが力入れてやればいいってもんじゃないんだよなー」

ヤマグチ「そうなんですか?結構難しいんですね……」

お母さん「そんなことないよー笑」

横からお母さんのツッコミが入ります。

天気がいいこともあってか、すごくゆったりとした時間です。

手際よくまぜまぜ
だんだん味噌に近づいてきました

麹、塩を入れて混ぜる。これをひたすら繰り返します。
市販の味噌は当然機械でやっていると思いますが、全て手作業です。

こんな工程を経ているとは知らず、実家で悠々と出てきた味噌汁を飲んでいた自分。

じいちゃん、ばあちゃん、ごめんなさい。
だいぶ時間は経ちましたが、毎年毎年ありがとうございました。


・・・

step4【熟成】「おいしくなーれ」と投げ入れる

最後は混ぜ終わったものを味噌樽に入れます。

「おいしくなーれ」と願いを込めながら投げ入れるのが、昔の習慣だったそうです。こういうの、いいですよね。

この後は夏に一度上下をひっくり返し(天地替え)、年末年始ごろまで熟成させると味噌の完成。(もうちょっと早くても食べられるようですが、それぐらい待った方がおいしいとのこと)

「この蔵じゃないとね、やっぱりおいしくならないのよー。」

「ここにいい菌がたくさんいるみたいでねー。」

そう言って指さしたのは古い木製の樽。
よく見ると表面がフカフカと何かに覆われています。

麹を入れてはいましたが、この蔵にいる菌も合わさって、発酵熟成されるそうです。

入れる材料の分量で味に差が、というのは当然ですが、熟成する場所によっても味が変わるとは……味噌、奥が深いです。

素敵な菌たちがたくさんいらっしゃる蔵


・・・

最後に

「うち、たけのこも掘ってるから。また時期になったら電話するね!」

次回のお誘いまでして頂いて、味噌づくり見学が終わりました。
そしてお土産にと、味噌や野菜まで頂く始末。

本当に農家さんのギブの精神には感服します。

奥さんと一緒にいろいろ食べてみている最中ですが、とてもおいしいです。 本当にありがとうございます!

今回は、田上町の農家さんにお邪魔して、素敵なお話をたくさん聞くことができました。引き続き、ヤマグチが得たモノ・コト・ヒトを少しづつ発信、共有していこうと思います。

何かひっかかった部分が少しでもあれば、他の記事や町のHP・SNSなども覗いて頂けたら幸いです。

田上町について、お時間を割いて下さりありがとうございました。
地域おこし協力隊のヤマグチがお届けしました。

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